新人看護師がミスを引きずってつらいとき|何日も落ち込む理由と気持ちの切り替え方

壊れる前のサイン

はじめに

  • 「昨日のミスが、今日になっても頭から離れない」
  • 「先輩に仕事ができないと思われたかもしれない」
  • 「また失敗する気がして、次の勤務に行くのが怖い」

看護師として働いていると、一つのミスを何日も引きずってしまうことがあります。

勤務中は何とか仕事を続けられても、家に帰ると「あのとき確認していれば」「なんで気づかなかったんだろう」と何度も思い返す。

休日なのに仕事のことが頭から離れず、好きなことをしていても心から楽しめない。

私自身、新人時代に何度も経験しました。

そして看護師として経験を重ねた今でも、ミスをすれば落ち込みます。

最近も、転職したばかりの職場で点滴に関するインシデントを起こしました。

原因は自分の確認不足です。

もちろん反省しました。

ただ、あとから気づいたのは、私が苦しかったのは**「ミスをしたこと」だけではなかった**ということです。

  • 「仕事ができない人だと思われたのではないか」
  • 「信用を失ったのではないか」
  • 「明日、どんな顔をして病棟へ行けばいいのか」

そんな“周囲からの評価”まで考え始めたことで、ミスが勤務時間を越えて自分を苦しめていました。

えりもん
えりもん

「ミスそのものだけじゃなく、“周りにどう思われたか”まで気になってしまうんですよね…」

この記事では、新人看護師がミスを何日も引きずってしまう理由と、反省を次の行動へ変えながら気持ちを切り替える方法について、私自身の経験も交えてお話しします。


新人看護師がミスを何日も引きずってしまう理由

① 患者さんへの影響まで考えてしまうから

看護師のミスが重く感じるのは、患者さんの身体や安全に関わる可能性があるからです。

「もし状態が悪くなっていたら」

「もっと早く気づいていれば」

そう考えると、簡単に「次から気をつけよう」だけでは終われません。

責任を感じること自体は大切です。

ただし、「確認が不足してミスをした」という事実と、「私はダメな看護師だ」という自己評価は別です。

えりもん
えりもん

必要なのは、自分を責め続けることではなく、何が起きて、次に何を変えるかを考えることです。


② 怒られた場面まで一緒に思い出すから

ミスそのものより、先輩から言われた言葉が頭に残ることもあります。

「なんで確認しなかったの?」

「前にも言ったよね?」

その場では「すみません」と答えて終わっても、帰宅してから先輩の表情や声、周囲にいたスタッフまで思い出してしまう。

すると、振り返っているのはミスではなく、

「みんなにどう思われたんだろう」

という不安に変わっていきます。

えりもん
えりもん

私自身、人の目を気にしてしまいがちなだけなのかもしれませんが、
どうしても頭にちらついてしまうんですよね…


③ 「また失敗したらどうしよう」と、まだ起きていない未来まで考えるから

一度ミスをすると、次に同じ業務をするときまで怖くなることがあります。

「また間違えるかもしれない」

「次はもっと大きなミスになるかもしれない」

マイナビ看護師の看護師向け媒体「ナースプラス」でも、精神科医Tomy氏が、落ち込みやすい要因の一つとして、まだ起きていない未来へ意識が向きすぎる状態を挙げています。

反省が「次はどうする?」に変われば前へ進めます。

でも、「また失敗したら?」を繰り返しているだけでは、不安が大きくなるばかりです。

えりもん
えりもん

気持ちを切り替えるためには、過去を繰り返し考えるだけではなく、「次に自分は何をするのか」へ意識を移すことが大切だと説明しています!


④ 本当につらいのは「仕事ができないと思われたかもしれない」こと

私は、ここが意外と大きいと思っています。

ミスをしたあと何度も考えているのは、出来事そのものではなく、

  • 「先輩からの信用を失った?」
  • 「仕事ができない新人だと思われた?」
  • 「この人に任せて大丈夫かな、と思われている?」

という**“失ったかもしれない自分の評価”**なのかもしれません。

特に新人の頃は、まだ職場での自分の評価が定まっていません。

一度の失敗で、これまで頑張ってきたものまで全部なくなったように感じることがあります。

でも、本当に一度のミスだけで、その人のすべてが決まるのでしょうか?


私もインシデントのあと、次の勤務に行くのが怖くなりました

最近、私は新しい職場へ転職して間もない時期に、点滴に関するインシデントを起こしました。

確認したつもりでした。

でも、結果として確認が足りませんでした。

  • 「なんであのとき気づかなかったんだ!」
  • 「今までこんなミスをしたことはなかったのに!」

休日になっても頭から離れませんでした。

好きな漫画を読んでいても内容が入ってこない。

夕方になると翌日の勤務が頭に浮かび、気持ちが重くなる。

しかも翌日には、病棟の出勤メンバーでインシデントのカンファレンスを行うことになっていました。

正直、かなり嫌でした…。

「仕事ができないと思われる」

「信用を失ったかもしれない」

そんなことばかり考えていました。

ところが実際にカンファレンスが始まり、発生した内容と今後の対策を説明すると、誰も私を責めませんでした。

むしろ、「自分も昔、患者さんを取り違えたことがある」と経験を話してくれる先輩や、

「そういう条件なら間違えやすいよね」と場を和ませてくれる人もいました。

もちろん、ミスを軽く考えていいわけではありません。

確認不足だったことは反省し、次は同じことを起こさないよう確認方法を変える。

でも、そこからさらに「私は仕事ができない」「信用を全部失った」と、自分を裁き続ける必要まではなかったのだと思います。

えりもん
えりもん

そのとき初めて、「自分が想像していた周囲の評価と、実際の周囲の評価は違うことがある」と気づきました…。


ミスを引きずっているときの4つの気持ちの切り替え方

① 「起きた事実」と「自分への評価」を分ける

まず、頭の中にあるものを分けてみてください。

事実は、「確認不足でミスをした」です。

一方、

  • 「私は仕事ができない」
  • 「みんなから信用されていない」
  • 「看護師に向いていない」

は、自分が下した評価であって、確認できた事実とは限りません。

ミスをしたら、

「何が起きた?」
「なぜ起きた?」
「次は何を変える?」

まで考える。

えりもん
えりもん

“ミスをした”と“私は仕事ができない”は、同じ意味ではありません!
そこから先の人格否定まで一緒にしないことが大切です!


② 再発防止策を「次の一つの行動」に変える

「次から気をつけます」だけでは、不安はなかなか減りません。

  1. 「接続直前にもう一度確認する」
  2. 「思い込みで進めそうなときほど一度手を止める」
  3. 「判断に迷ったら確認する」

など、勤務先のルールに沿って具体的な行動に変えます。

厚生労働省の「安全な医療を提供するための10の要点」では、人は間違えうることを前提に仕組みを構築すること、そして個人の責任だけを追及するのではなく、原因分析から改善策を導き、共有することの重要性が示されています。

日本看護協会も、医療事故やヒヤリ・ハット事例から学び、対応策を共有することは医療安全の推進に重要だと紹介しています。

えりもん
えりもん

反省は、自分を責めるためではなく“次の安全”につなげるために使いましょう!

反省を、「自分を責める時間」から「次の安全につなげる行動」へ変える。

ここまでできれば、反省には意味があります。


③ 「周囲がどう思ったか」を頭の中で決めない

ミスをした直後は、

「呆れられた」

「信用を失った」

と感じやすくなります。

でも、それは本当に確認した事実でしょうか?

私自身、カンファレンスの前は責められる未来ばかり想像していました。

ですが実際は違いました。

もちろん、周囲がどう思っているかを完全に知ることはできません。

だからこそ、自分の不安だけで、「全員から仕事ができないと思われた」と結論を出さないことです。

えりもん
えりもん

信用は、一つの勤務だけで完成するものでも、一つのミスだけですべて消えるものでもないと思います!
次の勤務から、また誠実に仕事を積み重ねていけばいいのです。


④ 「これからずっと」ではなく、次の勤務一日だけを見る

ミスのあとに遠い未来まで考えると、苦しくなります。

  • 「この病棟でやっていけるかな」
  • 「またミスするかもしれない」
  • 「看護師を続けられるかな」

そこまで今日決める必要はありません。

まずは、

  1. 「次の勤務に行く」
  2. 「今日の患者さんを安全に看護する」
  3. 「一日を終える」

それで十分です。

一日終わったら、また次の一日を考えればいいのです。

えりもん
えりもん

1か月先まで考えなくて大丈夫。まずは次の勤務一日だけで十分です!


反省することと、自分を責め続けることは違います

反省は未来に向いています。

  • 「なぜ起きた?」
  • 「次は何を確認する?」
  • 「どうすれば防げる?」

一方で、

  • 「私はダメだ」
  • 「向いていない」
  • 「みんなに呆れられた」

と考え続けることは、再発防止策にはなりません。

ナースプラスの記事でも、自分を責め続けるだけの“ひとり反省会”ではなく、「次に何をするか」を考えて行動することが気持ちの切り替えにつながると紹介されています。

ミスを忘れる必要はありません。

起きたことを受け止め、必要な対策を決めたら、次の勤務でその対策を実行する。

私は、それが「切り替える」ということだと思っています。

えりもん
えりもん

ミスをしなかった過去には戻れません。でも、その後どう働くかはこれから選べます。


ミスを責めるだけの職場なら、あなた一人の問題ではありません

私が今回救われたのは、カンファレンスが「誰が悪いか」を責める場ではなかったことです。

厚生労働省も、医療安全では職員の経験を集め、原因を分析し、改善策を共有する**「問題解決型」の取り組み**が必要だとしています。

もし、

  • インシデントを人前で長期間責め続けられる
  • 質問すると怒られる
  • 報告すると人格まで否定される
  • 困っていても誰にも相談できない

そんな状態が続くなら、「失敗した自分が全部悪いんだ」とすべてを背負う必要はありません。

ミスと向き合うことと、必要以上に萎縮させられることは別です。

FAQ

Q1.新人看護師がミスを何日も引きずるのはおかしいですか?

おかしくありません。患者さんへの影響や、先輩・周囲からどう見られたかを気にするほど、ミスを何度も思い返してしまうことがあります。

特に新人の頃は、一つの失敗を「自分は看護師に向いていない」と結びつけやすい時期です。

えりもん
えりもん

大切なのは、自分を責め続けることではなく、何が起きたのか、次に何を変えるのかを整理して、反省を次の安全な行動につなげることです!

Q2.ミスをして「仕事ができないと思われた」と感じるときはどうすればいいですか?

「仕事ができないと思われた気がする」ことと、「実際に周囲からそう思われている」ことは同じではありません。

ミスをした直後は不安が強くなり、相手の表情や言葉を必要以上に悪く受け取ってしまうことがあります。

えりもん
えりもん

一度のミスだけで自分の評価を決めつけず、その後の確認行動や報告・相談、普段の仕事を丁寧に積み重ねていくことが、結果的に信頼につながっていきます!

Q3.ミスをした次の日、仕事に行くのが怖いときはどうしたらいいですか?

ミスの翌日は、「また何か言われるかもしれない」「みんなに知られているかもしれない」と考え、出勤するだけでも怖くなることがあります。

そんなときは、この先ずっと働けるかまで考えず、「まず今日一日を終える」ことだけを目標にしてみてください。

再発防止策を一つ決め、必要な場面では先輩に確認しながら働けば十分です。

えりもん
えりもん

実際に出勤すると、想像していたより周囲は気にしていなかったと分かることもあります。


最後の一言|ミスのあとにどう働くかは、これから選べる

新人看護師がミスを何日も引きずる背景には、患者さんへの申し訳なさだけではなく、

「仕事ができないと思われたかもしれない」

「信用を失ったかもしれない」

「また失敗するかもしれない」

という不安があります。

だからこそ、ミスをしたら、

  1. 「起きた事実」と「自分への評価」を分ける。
  2. 原因を整理する。
  3. 次の具体的な行動を一つ決める。
  4. そして、次の勤務一日だけを見る。

そこまでできたら、自分を責め続けることまでが反省ではありません。

私自身、今回のインシデントをなかったことにはできません。

でも、次から確認を徹底することはできます。

ミスをしなかった過去には戻れません。

でも、ミスをしたあとにどう働くかは、これから選べます。

私は、その積み重ねが看護師としての経験になっていくのだと思います。

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参考資料

  • 厚生労働省「安全な医療を提供するための10の要点」
  • 日本看護協会「医療安全」
  • マイナビ看護師 ナースプラス「ミスを引きずると命取りに。看護師こそ重要な“気持ちの切り替え”を精神科医Tomyが伝授」

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