【はじめに】
「なんで私だけこんなにできないんだろう…」
新人看護師の頃、私は何度もそう思っていました。
採血に失敗する。
報告で頭が真っ白になる。
ナースコールが鳴ると緊張する。
患者さんの質問に答えられない。
同期は普通にできているように見える。
そんな毎日を繰り返しているうちに、
「私は看護師に向いていないのかもしれない」
そう思うようになっていました。
でも今振り返ると、
最初から自信がなかったわけではありません。
少しずつ。
本当に少しずつ。
毎日の小さな失敗や緊張が積み重なって、
自分を信じられなくなっていただけだったのだと思います。
この記事では、
新人看護師が自信をなくしてしまう理由と、
「自分だけできない。」
と感じてしまう本当の原因についてお話しします。
新人看護師が自信をなくすのは普通?
結論から言うと、
新人看護師が自信をなくしてしまうのは、とても自然なことです。
国家試験に合格し、
看護師になり、
「これから看護師として頑張っていこう!」
そう思って入職した人がほとんどだと思います。
最初から、
「どうせ自分には無理だよ…」
と思っていた人は少ないはずです。
でも現場では、
学校では経験しなかったことが毎日起こります。
その一つひとつが、少しずつ心を削っていきます。
最初は「頑張ろう」と思っていた
入職したばかりの頃。
新しい制服に袖を通し、
「早く一人前になりたい!」
「患者さんの役に立ちたい!」
そんな気持ちでいっぱいだった人も多いと思います。
私もそうでした。
分からないことばかりでも、
頑張ればできるようになると信じていました。
でも、
現実は思っていたよりずっと厳しかったのです。
自信は大きな失敗ではなく、小さな失敗で削られていく
新人看護師が自信をなくす理由は、
大きな医療事故だけではありません。
むしろ、小さな出来事の積み重ねです。
・採血が一回で成功しない。
・報告で言葉が詰まる。
・先輩に「前も言ったよね。」と言われる。
・患者さんの質問に答えられない。
・ナースコールへ向かう足が重い。
一つひとつは小さなこと。
でも、毎日のように繰り返されると、
少しずつ、「私はできない。」という気持ちが大きくなっていきます。
「できたこと」より「できなかったこと」ばかり残る
不思議なことに、
人は成功したことより、
失敗したことの方を強く覚えています。
今日は採血が三人うまくできた。
でも、
一人失敗した…。
すると帰り道、
思い出すのは失敗した一人のこと。
休日になっても、頭に浮かぶのは、
できなかった場面ばかり。
できたことは忘れて、
できなかったことだけを抱えてしまう。
新人看護師が自信をなくしてしまう理由の一つは、
ここにあるのかもしれません。
怒られるたびに、「自分がダメなんだ」と思うようになる
最初は、
「仕事を覚えていないから怒られた。」
そう考えていたはずです。
でも、
何度も怒られているうちに、
「仕事ができない。」 ⇒ 「自分がダメ。」
へ変わっていきます。
仕事の失敗と、自分自身を重ねてしまう。
それが続くと、少しずつ自信を失っていきます。
同期の「できている部分」だけが目に入る
同期も悩んでいる。
同期も失敗している。
本当はそうかもしれません。
でも、
人は自分のできない部分と、
相手のできている部分を比べてしまいます。
「あの子は報告が上手。」
「あの子は患者さんと自然に話している。」
「あの子は先輩に怒られていない。」
そう見えてしまう。
そして、「自分だけできていない…。」と思ってしまうのです。
患者さんの前でも自信を失ってしまう
患者さんから、
「この薬は何ですか?」
「先生は何て言っていましたか?」
そう聞かれた時、
答えられなかったことはありませんか。
「確認してきます。」
と言うだけなのに、
とても情けなく感じる。
「頼りないと思われたかな。」
そんなことを考えてしまう。
新人看護師は、
患者さんを安心させたいと思うほど、
自分の未熟さに苦しくなることがあります。
現場で固まるたびに、さらに自信を失っていく
頭では分かっている。
でも身体が動かない。
報告する前に頭が真っ白になる。
ナースコールが鳴ると緊張する。
患者さんの部屋へ入る前に深呼吸する。
そんな経験を繰り返すと、
「また動けなかった。」という記憶だけが積み重なっていきます。
自信がないのは能力がないからではない
もし今、
「自分には看護師は向いていない。」
と思っているなら、
少しだけ考えてみてください。
本当にあなたはできない人でしょうか。
もしかすると、
できなかった記憶だけを、
たくさん抱えたまま頑張ってきただけなのかもしれません。
新人看護師は、
最初から自信がないのではありません。
毎日の緊張や失敗で、少しずつ自信を失っていくのです。
FAQ
Q. 新人看護師が自信をなくすのは普通ですか?
珍しいことではありません。
毎日新しいことの連続で、
失敗や緊張を繰り返す時期だからです。
Q. 同期と比べて落ち込んでしまいます
同期も見えないところで悩んでいることがあります。
人は、自分のできない部分と相手のできる部分を比べてしまいやすいものです。
Q. 自信がないまま働いていて大丈夫でしょうか?
最初から自信満々の新人看護師は少ないと思います。
自信は、
少しずつ経験を積み重ねる中で育っていくものです。
Q. 自分は看護師に向いていないのでしょうか?
そう思うほど頑張ってきた人ほど、
自分を厳しく評価してしまうことがあります。
「向いていない…」
と決めつける前に、
今まで自分がどれだけ頑張ってきたかも思い出してあげてください。
まとめ
新人看護師が自信をなくしてしまうのは、
・小さな失敗が積み重なる。
・できなかった記憶だけが残る。
・同期と比べてしまう。
・患者さんや先輩の前で萎縮してしまう。
そんな毎日の積み重ねがあるからです。
だから、
「自分だけできない。」
と思ってしまうのも、
決して不思議なことではありません。
最後の一言
もし今、
「自分は看護師に向いていない。」
と思っているなら、
それは、
あなたが本当にできない人だからではなく、
できなかった記憶ばかりを抱えたまま、
毎日頑張ってきたからなのかもしれません。
人は、できないことが続くと、仕事ではなく、
自分自身を嫌いになってしまいます。
でも、
あなたが嫌いになってしまったその自分も、
患者さんのために、
必死に頑張ってきた新人看護師だったことを、どうか忘れないであげてください。
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